バグ報告: Blenderで編集したVRM1.0モデルがPythonエラーでエクスポートできない / VRM 1.0 Models Edited in Blender Failing to Export Due to Python Errors

[teresayawn]

バグについて

Blender4.2または4.3でVRM1.0のアバター編集時、メッシュオブジェクトを追加すると、Pythonエラーでエクスポートできなくなるケースがあります（下図：Fig1）。エラーメッセージの内容は、図の下のリンクから確認できます

Python Traceback.txt

バグの再現方法

バグの発生要件は特定できていませんが、少なくとも、Brender4.2または4.3において、VRM1.0モデルの出力時にPythonエラーを返されます。ただし、Blender3.6ではこのような問題は起きません。また、どのバージョンから問題が起きるか、特定できていません。

図ではVroidアバター間（ともにVRM1.0）でHairオブジェクトとFaceオブジェクトの交換作業を行う途中、エクスポートを試みたところ、Pythonエラーが返されています。

今回のエラー再現実験について述べると、まず、HairメッシュとFaceメッシュの交換目的でVRMモデルを２体重ねてインポートします。次に、後から追加したモデルのHairとFaceだけ残し、アーマチュア、コライダーを含め残りのオブジェクトを全て削除します。そして、両オブジェクトの親を最初にインポートしたモデルのArmatureに変更します。付随してきたアーマチュアモディファイアの対象も同Armatureに変更します。

この時点で、Blender3.6であれば、VRM1.0ファイルを出力できるのですが、Blender4.2または4.3では、上図のようなPythonエラーを返され出力できません。送り側モデルがVRM0.ｘ系であっても、受け側がVRM1.0であれば同様なエラーとなります。

ただし、Hairオブジェクトにアーマチュアモディファイアを設定しなければエラーは返されず出力できます。一方で、Faceオブジェクトは、アーマチュアモディファイアの設定に直接関係ないようであり、このケースでは、Hairオブジェクトに反応しているようです。

対処法として、Hair、Faceの送り手側モデルの髪に設定したスプリングボーンだけを残して、その他の送り手モデルのボーンを全て削除します。そして、オブジェクトモードで受け側Armatureに残ったプリングボーンを結合させます。この処置により、Hairのウェイト情報はそのままメッシュに残り、エラーも返されず出力可能となります。後はスプリングボーンの親子設定や揺れもの設定を行えば、目的は達成できます。

期待する動作

今回ご報告したケースでは回避法がありましたが、VRM1.0に限っては、外からのメッシュのインポートだけでなく、編集モードで新たにメッシュを追加した場合でも、出力時にPythonエラーを返されることがあります。
また、今回のFaceオブジェクトのように、直接影響していないメッシュの存在も、何がトリガーになっているか、非常に見極めにくい状況です。

とりあえず、VRM1.0の作業において、少なくともBlender3.6と同じ結果が欲しいです。

PC環境情報

• OS: [Windows11]
• Blenderのバージョン [4.2.4　および4.3.0]　対象としてBlender3.6.18
• アドオンのバージョン [2.32.１]　Blender3.6もそれ用の最新をインストールしています

なにか他に書いておきたいことはこちらへ

本文だけでは理解しにくい場合、下記noteに記事をまとめましたので、ご参照ください
https://note.com/melvina/n/nd8f4655ae4c4

[saturday06]

報告ありがとうございます！

これはBlender本体のバグでした.....。本体側にバグ報告しておきます。

[teresayawn]

早速のお返事ありがとうございます。

向こうからのレスをお聞かせいただければ幸いです。

[saturday06]

↓ こちらで報告しました。向こうからのレスが気になる場合はご確認ください。
KhronosGroup/glTF-Blender-IO#2436

[saturday06]

先ほどリリースした最新版2.32.2でバグ回避コードを追加して、エラーにはならないようにしました。確認お願いします！

[teresayawn]

報告にあげた再現実験でチェックしたところ、Pythonエラーを返されることなく、エクスポートできるようになりました。それ以外のエラーが確認された実験でも、エラーとならず、出力できるようになりました。
VRM1.0を扱う際、一番厄介なエラーだったので、大変助かります。ありがとうございました。